一月半ばになると、そろそろみかんを名残惜しんで食べる頃だ。
あと二週間もすると、みかんの鮮度が落ちしなびて、
二月半ばから三月初旬、店頭から徐々に姿を消す。
変わって二月半ばから四月上旬までは、
雑柑の季節となる。
雑柑というと、甘夏、八朔、夏みかん、
伊予柑、ポンカン、デコポン、はるみ、タンドール、文旦…あれこれ思いつく。
色も濃い橙色や薄い黄色や黄緑色と様々で、見るのも楽しい。
柑橘類は菜種科と同じように近い種が交配しやすい性質もあって、
種類が豊富になっていく植物らしい。
だから、雑柑という言葉が派生したのだろうか。
ところで、雑柑を買う時の注意点を毎春、うっかり忘れ
エラい目に遇うのでここにメモしておこうっと。
最も注意すべきは、甘夏である。
早春の頃の甘夏は、爽やかな酸味と甘味のある八朔に比べ、
かなり酸っぱいし、剥きにくい。
「甘い夏みかん」の略したその名は罪なネーミングである。
レモンは酸っぱいことを前提に買うから構わない。だが、
「甘」は、明らかに酸っぱさを隠蔽したい農業者の意図を感じる。
文字につられ、つい買ってしまう自分がいけないと思いつつも、
“酸い夏”に変えて頂きたいものである。
そんなことしたら買う人が減ってしまうだろうが、
長年にわたり業者は、真実を隠してまで売り続けたいのかッ!!?
(って、わたしゃ陰謀論ボケ?大げさダョナ…苦笑。)
三月末から四月頃は甘くなるけどね。。。
ついでに書くと、“伊予柑とポンカン”もその騙し討ちの方法が似ている…、
と思うのであるが、個人的な味覚なので
どうでもよく、長くなるので省略ス。
せいぜい、値段が八朔より少し安いのはなぜ?で、
酸っぱいことを店頭で思い出せばいいだけのこと…か。
(お値段が甘めか^^)
数年前、家人は知人から十二月にもらった甘夏を即に食べ、
痛烈な酸っぱさ体験のお陰で味覚が崩壊した…という。
家人は甘夏にある意味で感謝している。
それまでは、柑橘類の酸味に抵抗があったらしいが、それを機に
一気に、酸っぱい食べ物への耐性ができてしまったそうな。(笑?)
それにしても、「甘」はマーケティング的事情だろうが、
「甘夏」「夏みかん」の、“夏”ってなんなの?