「偽情報退散!お金とマスコミは人の幸せをこうして食べている」
THINKER著 (徳間書店/***文庫)初版 2011年。
当時、大変参考になった一冊である。
現在に、いっそう知るべき大切な内容が記されている。
マスコミそのものについて記述されている箇所を数回にわたり抜粋予定。
ご参考になれば、と思う。
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254〜256頁
我々は無意識のうちに、マスコミが流す情報によって日々の考えや行動、
価値観、常識、あるいは生き方そのものまでも大きく左右されているのでは
ないだろうか。
お金とマスコミの関係は非常に深く、マスコミの歴史と仕組みを知ることは、
お金について知ることと同じくらい重要だ。
(略)
マスコミといえば、多くの人は、まず大手新聞社やテレビ局を想像するが、その大元には通信社の存在がある。ニュースは、まず「ニュースの卸問屋」である通信社から発信されるのだ。そのニュースを新聞社やテレビ局が受け取り、一般視聴者に向けて発信する。そして、我々のもとにテレビニュース番組や新聞という形で情報が届けられる仕組みになっている。現在でも、通信社が一般市民に直接ニュースを送り届けることはない。我々にとっては、(共同)(ロイター)(AP)などとニュースの記事の片隅に小さく見かけるだけの存在にすぎないが、その通信社がマスコミの根幹を握っているのである。
通信社の歴史を振り返ってみると、19世紀の三大通信社は、フランス、ドイツ、イギリスの通信社だった。そして、20世紀には、アメリカ、イギリス、フランスの通信社が情報を支配した。これらの通信社の勢力は、その当時の国家の力をそのまま表している。これらの国家が世界で勢力を広げた背景には、通信社の存在があった。情報を制するものが世界を制したのである。
生き馬の目を抜く戦争やビジネスの世界において、武力や資本力はもちろん大事であるが、何よりもまず情報がなければ相手より優位に立てない。そこで欧米各国の資本家(国際金融家)や政府が注目したのが、情報の収集であり、情報の発信である。
情報収集によって、世界情勢や相手国の情勢を掴んで、攻略の計画を立てる。また、情報発信により、相手を騙したり、撹乱したりして、自分に有利な状況を作り上げる。情報の本質とは、我々一般人が考えるような双方の交流=コミュニケーションではなく、相手を攻略するための一方的な手段なのだ。このような背景から、通信社は資本家=国際銀行家や国家によって設立されていった。
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著者 THINKERさんのサイトご紹介。
http://thinker-japan.com/index.shtml
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